平成30年第1回定例会で代表質疑 質問要旨・答弁 2018年2月19日(月)

 19, 2018 20:20
1 施政方針について
(陳情・要望等の所感及び今後の働きかけについて)

G20関係閣僚会議誘致に係る国への働きかけについてのご質問にお答えいたします。
G20関係閣僚会議の誘致は、本市を含む被災地の風評被害払拭、また東北観光復興の推進に加え、国連防災世界会議やG7財務大臣・中央銀行総裁会議等の大規模国際会議の実績がある仙台市の国際コンベンション都市としてのプレゼンス確立を目指した取り組みでございます。
今回の誘致が東北一体となった取り組みとなりますよう、東北六県を含む官民一体となった誘致推進協議会を設立し、誘致推進の要望をとりまとめたうえ、私自身、先月には官房長官と観光庁長官を、今月は誘致推進協議会の皆様とともに国土交通大臣を訪問し、「東北観光復興施策を加速させたい」という強い思いや、これまでの実績や会議開催の趣旨について直接お伝えし、耳を傾けていただいたところです。
今後とも、官民一体の誘致推進協議会や、市議会議員の皆様、県選出国会議員などとの連携を図りながら、誘致実現に向けて、積極的に働きかけてまいる所存でございます。

(まちづくりにおける明確なビジョンについて)

まちづくりにおける明確なビジョンについてのお尋ねでございます。
先行きの見えない状況の中、進むべき道を考えたとき、私は、本市の歴史とそこに刻まれた先人たちの想いにまちづくりの鍵があるのではないかと考えました。
政宗公に端を発する「杜の都」が時代とともに形を変えながらも受け継がれ、震災を経てもなお、仙台市の都市個性として揺るぎなく存在することは、市民の皆様の間に明確な目標、ビジョンが共有されたことが大きいものと存じます。
私は、このような本市の風土にもとづき、新年度のテーマを「都市を成長させる人づくり」や「成長していく力を持った都市の器づくり」といたしました。
このテーマのもと、未来を担う子供達を育む環境をしっかりと整え、主体的にまちづくりに関わるような市民の意識を育てること、また、仙台らしい都市空間づくり、活力創出を目指すことに力を入れ、取り組みを進めてまいります。
今後とも、市民の皆様とビジョンを共有しながら、人とまちがともに成長していくまちづくりの実現に向け、挑戦を重ねてまいりたいと存じます。

2 人を育み,人がつながるまちづくりについて
(考え方について)

新年度予算における子育て支援の取り組みについてでございます。
 新年度の予算編成にあたりましては、本市が直面する様々な政策課題の中でも、まずは、未来を担う子どもたちが健やかに育つ環境づくり、これに力点を置き、厳しい財政状況の中ではございますが、子育て支援や教育の分野に、可能な限り予算を振り向けたいと考えたところでございます。
 なかでも、出産や子育てに対する不安や負担感が増している、という現状も踏まえまして、妊娠期からの切れ目のない支援、特に、産前産後のサポート体制の強化に焦点を当て、産後ケア事業をはじめとする予算を提案させていただきました。
 既存の取り組みに加え、こうした新たな事業を着実に推し進めることにより、切れ目のない子育て支援をさらに充実させてまいります。

(医療費助成について)

医療費助成についてでございます。
本市の心身障害者、ひとり親家庭への医療費助成につきましては、県の制度を基礎に実施しており、県内すべての市町村において受給者が一旦窓口で全額を負担し、後日、負担額の助成を受ける償還払いが実施されているところです。
しかしながら、心身障害者やひとり親家庭の状況を鑑みますと、償還払いではなく、現物給付が望ましいものと考えております。
本市といたしましては、これまでも、現物給付化の実施に向けて、県に要望してきましたが、引き続き、他市町村と協力しながら、強く働き掛けてまいりたいと考えております。

(保育料の現状について)

未婚のひとり親世帯にかかる保育料に関するお尋ねにお答えいたします。
現在の国の制度では、未婚のひとり親世帯には寡婦控除を適用せず、通常の住民税額を元に保育料を算定することとされておりますが、本市においては、平成26年度より、独自に寡婦控除を適用したとみなして保育料を算定し、全てのひとり親世帯の経済的負担を軽減してきたところでございます。
新年度より、国の制度においても、保育料算定における、未婚のひとり親世帯に対する寡婦控除のみなし適用が開始される予定と伺っておりますが、制度の内容も確認しながら、引き続き、ひとり親世帯の負担軽減に取組んでまいります。

(国の施策について)

幼児教育の無償化への対応についてでございます。
幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、親の収入等に関わらず全ての子どもに平等に与えられるべきという視点から、今般、国が示した無償化の方針につきましても、望ましいものと考えているところです。
子育てに頑張る保護者の皆さまを支え、そして、仙台の未来を担う子どもたちが、将来への希望を胸に健やかに育つ環境づくりに、追い風となるものと期待しております。
現在国において、対象施設の範囲などの検討がなされておりますが、より実効性の高いものとなるよう、指定都市市長会において、国に対し緊急要請を行い、基礎自治体として現場を預かる指定都市等と十分に協議するよう、お願いをしているところでございます。
今後も引き続き、制度の詳細や費用負担の取扱いなど、国の動向を注視しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。

(市民健康づくり推進事業について)

がん対策についてでございます。
国のがん対策推進基本計画では、「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」ことを目標に掲げ、予防や医療の充実に加え、がん患者の就労や社会参加を促す取り組みを進めていくこととされております。
本市においても、こうした取り組みのひとつとして、医療用ウィッグ購入に係る助成費を計上したところでございます。
「第2期いきいき市民健康プラン後期計画」においては、早期発見、早期治療を促すため、がん検診受診率の向上を目指すこととしており、事業所向けに検診に関する情報発信を行うことや、がん啓発連携協定を締結している企業等の窓口に市民健診チラシを配置するほか、電子申請のPRにも努め、申込みしやすく、受診しやすい環境整備に取り組んでまいります。

3 まちを育む,活力デザインについて
(事業承継について)

 事業承継についてのお尋ねでございます。
経営者の高齢化が進む中、事業承継は中小企業にとって大きな課題となっているものと認識しております。
このため本市では、産業振興事業団の相談窓口等における啓発や次世代経営者向けのセミナーの開催、第三者への譲渡・売却等を検討する企業に対する専門機関のご紹介などを行ってきたところでございます。
また、昨年度市内中小企業を対象に実施したアンケートの結果によると、事業承継を進めるに当たっての最大の課題は後継者の育成とされていることを踏まえ、新年度予算では、次世代経営者向けセミナーの回数を大幅に増やすことといたしております。
今後とも宮城県事業引き継ぎ支援センターや商工会議所など関係機関と連携しながら、円滑な承継に向けた支援を進めてまいりたいと存じます。

(農林業振興について)

耕作放棄地対策についてお答えします。
本市西部地区は中山間地域特有の狭隘な農地が多く、耕作放棄地対策が大きな課題となっております。
本市といたしましては、これまで国の交付金制度等を活用し、草刈りなど地域の皆さまの組織的活動を支援することで、農地維持と耕作放棄地の発生抑止に取り組んできたところです。
これに加え、現在西部地区におきましてもほ場整備事業に向けた準備を進めており、営農環境の改善と生産性の向上を図ってまいります。
耕作放棄地対策は全市的な課題でありますことから、農業基盤の整備や農地中間管理事業を活用した農地の集約、法人化の促進など様々な施策を組み合わせて対処していくことが肝要と認識しており、今後とも農業委員会やJAなどの関係機関と連携しながら、必要な対策を講じてまいります。

(起業支援について)
(現状の課題について)

 起業支援についてのお尋ねでございます。
アシ☆スタ開設や起業家応援イベントの開催等により、本市における起業のすそ野は広がっており、平成26年の経済センサスにおける新規開業率は9.91%で、政令指定都市の中では福岡市に次いで第2位となっております。
一方で、開業者の組織形態を見ると、個人の割合が高く、雇用創出などの効果は限定的であり、地域経済を牽引するような、成長性の高い起業家の輩出に向けた施策の充実が求められているものと認識しております。
このため、本市では、アシ☆スタにおける開業後のフォローアップ体制を強化するとともに、高い成長が見込まれる起業家を選抜し、集中支援を行うプログラムを今年度より実施しているところでございます。
新年度においても、これらの施策に重点的に取り組むことで、地域経済を牽引する起業家の発掘・育成を進めてまいりたいと存じます。

4 次代をつなぐ,防災環境都市推進について
(今後の復興公営住宅入居者への説明について)

復興公営住宅の家賃負担軽減についての周知に関するお尋ねでございます。
先に実施しました復興公営住宅の自治会長や社会福祉協議会の支援員の皆様への説明会においても、周知方法などについて様々なご意見をいただきました。
このたびの支援策の円滑な実施に向けては、対象となる入居者の皆様への周知が重要と考えており、平成30年度に6年目を迎える北六番丁復興公営住宅の対象世帯に対しましては、今後、住戸種別毎の家賃額を速やかにお示しし、直接説明を行ってまいりたいと考えております。
また、平成31年度以降、対象となる復興公営住宅につきましても、団地毎に説明会や個別の相談会の機会を設けるなど、丁寧な周知に最大限努めてまいりたいと存じます。

(市営住宅の減免制度見直しについて)

復興公営住宅と一般の市営住宅の減免制度の一本化についてのお尋ねでございます。
このたび、復興公営住宅入居者の皆様の実情等を踏まえ、建物管理開始後6年目から10年目までの期間について、本市が独自に支援策を講じることといたしましたが、入居者の方々の経済的事情に着目して支援を行うとすれば、11年目以降については、復興公営住宅に特有の減免措置を継続するのではなく、一般の市営住宅と同様の減免措置を適用することが適切と考えるものでございます。
しかしながら、復興公営住宅と一般の市営住宅それぞれの減免制度の仕組みには、ご指摘のような大きな違いもあり、一本化に向けては周到な検討が必要になるものと考えております。また、現行の市営住宅の減免制度について、創設以来、相当の期間が経過しており、現時点においてしっかりとした検証を行う必要もございます。
現行の市営住宅の減免制度について、必要な見直しを図る場合には、新たな制度への円滑な移行に配慮すべきことは極めて重要な視点であると私も認識しており、その点も十分に念頭に置きながら、今後、一本化に向けての検討を、鋭意、進めてまいりたいと存じます。

5 防災減災対策について
(事業概要について)

防災減災対策の推進事業の概要についてお答えいたします。
主な事業といたしまして、災害用資機材や備蓄の強化、帰宅困難者対策等の事業を継続してまいりますとともに、新たに本市の災害対応力の強化策として、津波情報伝達システムを活用した国民保護情報の発信や、災害対応ドローンを導入し、応急対応を中心とした運用モデルの確立などを図ってまいります。
また、防災意識の普及・啓発の推進策として、千年に一度の想定最大規模降雨を基に作成するハザードマップによる地域支援の強化や、地域防災リーダーを中心に先進的な取組みを進めている地区等への支援とその成果の全市的展開を図ることなど、市民の皆様との協働により地域の防災減災力の更なる向上に努めてまいります。

(河川の豪雨対策について)

中小河川の防災・減災対策に関するご質問にお答えします。
近年の局地的豪雨による中小河川での被害などを受け、国において、昨年12月に「中小河川緊急治水対策プロジェクト」を取りまとめたところです。
このプロジェクトにより、宮城県では、本市内の県管理河川にも危機管理型の水位計を設置する計画としており、本市といたしましては、河川整備と併せ、着実な実施について働きかけを行ってまいります。
また、本市の管理河川におきましては、堆積土砂の撤去や支障木の伐採などの維持管理に加え、過去に浸水被害のあった谷地堀や堀切川において、治水安全度の向上のため、改修工事を進めているところです。
今後、県等の関係機関とさらに密に連携を図りながら、水害の防止及び軽減にしっかりと取り組み、市民の安全・安心の確保に努めてまいります。

(崩落の危険性がある擁壁の調査費用補助について)

宅地擁壁等の安全確保に関する国の制度拡充を受けた、本市の取り組みについてでございます。
本市ではこれまでも、国や県の制度の活用を図るとともに、本市独自の支援策も創設しながら、被災宅地の復旧に取り組んでまいりました。
この度の国の制度拡充は、災害発生時の宅地擁壁等の被害軽減に繋がる有効な制度であると認識しております。
本市としても今後、危険度が高く優先的に取り組むべき箇所の選定などを行いつつ、新たな国の制度の活用も視野に入れながら、宅地擁壁等の安全確保に向けた取り組みを効果的に進めてまいりたいと考えております。

6 仙台防災枠組について
(仙台防災枠組の市民への浸透及び国際的な認知について)

 「仙台防災枠組」の市民への浸透及び国際的な認知に関するお尋ねでございます。
 「仙台防災枠組」につきましては、海外の防災関連の国際会議に本市職員が出席した折にも、繰り返し「仙台」という言葉を耳にするなど、この分野における国際的な認知度の高まりを実感しているところです。
本市は国内外に向けてこの枠組を普及し、これに基づく取組みを推進する責務があり、またそうした取組みを通じて「防災環境都市・仙台」という都市ブランドを確立していくことが可能になると考えております。
市民レベルでの浸透はまだまだ不十分で、まずは分かりやすい言葉を使って、様々なメディアを通じ多くの方々に取組みを知っていただく、いわゆるパブリシティの戦略が必要と考えており、仙台防災未来フォーラムなどの機会を捉えた働きかけを行ってまいります。
また、新年度は「防災人づくり」に向け、市民対象講座の一環として、防災に取組む市民や地域団体による情報交換の場を設置し、地域の防災・減災活動のレベルアップとネットワーク強化を目指すこととしております。
今後とも、工夫をこらして、市民レベルでの仙台防災枠組の普及・実践の取組みを応援するとともに、国際会議や国際機関による研修の機会を捉えた情報発信、海外での事例発表など、「防災環境都市・仙台」を市民とともに高めていけるよう努めてまいりたいと存じます。

(復興ツーリズムの推進について)

復興ツーリズムの推進に関するご質問にお答えいたします。
世界防災フォーラムのスタディツアーでは、参加者の方々から東北の復興へのプロセスや防災の取組みが高く評価され、観光コンテンツとしても一定の評価をいただいたところです。
新年度においては、被災四県等と連携して、多様な防災の取組みを活用した教育旅行や MICE(マイス)等の誘致に取り組むとともに、ウェブサイト等を通じた東北の観光地としての魅力の発信や旅行商品造成に向けた旅行関係者等への働きかけを行うことで、東北太平洋沿岸部への誘客を推進してまいります。

(魯迅先生との絆を活かした仙台の魅力アップについて)

 魯迅先生との絆を活かした仙台の魅力アップについてでございます。
魯迅は、現在の東北大学への初めての中国人留学生という、本市に縁(ゆかり)の深い人物であり、  魯迅の足跡をたずねて中国をはじめ多くの方が東北大学の階段教室や史料館などを訪れていると認識しております。
本市では、魯迅との縁(ゆかり)を活かして、中国富裕層向け雑誌への記事掲載や中国人留学生等を モニターとした魯迅ツアーコース作りなどに取り組んでおり、来年度には魯迅をテーマとしたまち歩きツアーの実施を検討しております。
今後とも、東北大学をはじめ関係機関と連携しながら、魯迅とのつながりを仙台の魅力のひとつとして活用し、交流人口の拡大を図ってまいりたいと考えております。

7 市役所改革について
(改善点について)

市役所改革についてのお尋ねでございます。
外からの市民目線で見てみますと、本市の職員は、個々の担当業務の枠の中に納まってしまい、他部署などと連携するという視点が欠けてしまうことがあるのではないか、また、法や制度を公平公正に執行しようとするあまり、ややもすると既存の制度に捉われてしまうことがあるのではないかと思っております。
大切なことは、市にアクセスされる市民の皆様のお話の背景にある事情も汲み取りながら、市民お一人おひとりのお気持ちに寄り添い、共に解決策を求める姿勢であり、現場にある課題を的確に捉え、対処療法に留まらぬ解決策を見出し、必要とあれば新たな政策を創り出すことが求められているものと考えております。
職員一人ひとりがこうした意識のもとに、今後の人口減少への対応を始めとする、複雑で広範な本市の課題に立ち向かい、市民の皆さまとともに知恵を絞りながら、まちづくりを進められるよう、私が先頭に立って取り組んでまいりたいと存じます。

(人口減少がもたらす課題と対応等について)

人口減少がもたらす課題とその対応等についてのお尋ねでございます。
人口減少は、経済規模や税収の減少、労働力不足に加え、地域コミュニティの維持や医療・介護ニーズへの対応など、未だ経験したことのない課題をもたらすものではないかと、私自身考えるものでございます。
本市では、これまでも将来の人口減少に向けた都市経営の観点から、地下鉄駅などを中心とする機能集約型まちづくりや、公共施設の長寿命化などに取り組んでまいりました。
数年後に人口減少局面に直面しようとする今、これからのまちづくりには、まちに賑わいを呼び込む都心部の再構築や、中小企業の活性化など経済活力をさらに強化する施策分野、そして郊外の住宅団地等における地域課題への対応といった、今後顕在化する課題に正面から取り組む政策分野に力点を置いていくことが求められるものと認識しております。
新年度より策定作業を開始する次期総合計画では、国勢調査の確定値を踏まえた最新の人口推計に基づき、対応を検討していくことになります。人口減少時代にあっても、この仙台が未来にわたり輝き続けることができますよう、市議会の皆様、そして市民の皆様方とも様々な議論を交わしながら、しっかりと取り組んでまいる所存でございます。
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